薬剤科

薬剤科は、薬に関するあらゆる業務を行うことにより、患者さんに適切で安全な療法を受けていただくことを目標に支援しております。

患者さんから見えるような薬剤師、質の高い医療を目指して、患者さん中心の医療を提供するように心がけています。また、医薬品のスペシャリストとして責務が果たせるよう、医薬品に関わるリスクを防ぐことを最優先として業務に取り組んでいます。

薬剤科の業務内容

調剤業務
(内用・外用薬の計数・計量調剤)

電子カルテより出力される処方せんに基づき、入院患者さん、救急患者さん等へのお薬の調剤を行っています。外来は院外処方せんを発行しています。院外処方箋発行率は80%です。

処方監査

電子カルテにより出力された処方せんの内容を確認します。
例えば、重複投与、飲み合わせの悪い薬剤、その患者さんにあったお薬の投与量などを確認します。

計数調剤・計量調剤

錠剤を取り揃え、水剤や散剤の秤量を行います。
これらは調剤システムを介することで調剤ミスを防止しています。
薬袋印字装置、全自動錠剤分包機、散剤監査システムへ同時に情報が伝達され、業務の効率化を図っています。
また医師の指示により、患者さんの内服薬(錠剤・カプセル剤)の1回分を1包にパックして、服薬アドヒアランスの向上に貢献しています。散剤監査システムの導入により、間違った粉薬を取った場合は計量することができないようになっていて、調剤ミスを未然に防ぐようにしています。

最終監査

用意された薬剤の種類や量、薬袋の記載事項などが適切か確認します。
内服調剤は処方監査~最終監査の流れがあり、どの段階においても処方されている薬の内容、種類や量に疑問点はないかチェックしています。少しでも疑問点があれば、医師に確認をとるようにしています。

注射剤の計数・計量調剤業務

外来患者さん・入院患者さんの注射薬の処方せんを受け付け、準備し供給している業務です。
1日2回薬剤師が、入院患者さんの計量調剤をサテライト薬局のクリーンベンチで行っています。

調剤の流れ

電子カルテによるオーダリングシステムでオーダされ、処方せんとして出力されます。
処方せんは、臨時処方せんと定時処方せんがあり、定時処方せんの締め切り時間は施用予定日前日の14時としています。
処方せん受け付け後、まずは薬剤師による処方せん監査をしています。
処方せん監査のポイントとして、薬剤名、用法用量などがあり、特に注射薬として特徴的な項目に、投与経路、投与速度、配合変化などがあります。
処方監査時に疑義が生じた場合は、必ず処方医に確認してから調剤を開始しています。
調剤にはピッキングマシーンを使用しており、ピッキングマシーンからは一部(割れやすいもの、高価なもの、抗がん剤)を除くアンプルとバイアルが機械的に払い出されます。

調剤の形態

患者さんごとに1トレーにまとめてセットし、ラベルを貼付して計数調剤し、最終監査を行い、サテライト薬局に搬送します。

混合調製業務

当院には各階にサテライト薬局が併設されており、クリーンベンチにてTPNの調製を行っています。
また、抗がん剤とTPN以外の一般末梢ルートの点滴の調製もクリーンベンチで行っており、1日平均100本程度薬剤師が調製しています。

混合調製業務

病棟定数在庫

当院には、各階にサテライト薬局が併設されており、病棟で使用される薬剤の定数在庫が設置されています。
またSPDにより定数管理を行い、毎日1回の定数チェックと補充、そして毎月の棚卸業務で、医薬品の適正在庫、品質管理の向上に努めています。

がん化学療法

外来患者さん・入院患者さんの化学療法の注射船を受け付け、準備し供給しています。
抗がん剤療法は、院内の化学療法委員会で承認されたレジメン(用量や用法、治療期間を明記した治療計画)の治療スケジュール、投与量、臨床検査値などに基づいて行います。
当日、医師の実施確認後、患者さんのデータチェック・計量調剤を行い、患者さんに安心安全な治療を提供します。

抗がん剤(外来、病棟)は、前日にレジメンの処方監査後、注射箋で個別にセットします。
ミキシングは、医師による実施確認の連絡後、無菌室の安全キャビネットを用いて行っています。
薬剤師の監査後、外来又は病棟に搬送し、看護師とダブルチェックを行います。

薬剤管理指導・病棟薬剤業務

入院患者さんの病棟に赴き、ベッドサイドで薬歴に基づく服薬指導やフィジカルアセスメント等による副作用モニタリング、医師等への医薬品情報の提供、病棟の薬品管理等を通じてチーム医療の一員として処方設計や安全管理に参画しています。

業務内容

  • 入院時アセスメント業務
  • 薬剤管理指導
  • 入院時:持参薬の確認・服薬状況の確認・アレルギー歴の確認等
  • 入院中:服薬指導・薬剤管理・薬物治療管理・服薬状況の確認等
  • 退院時:お薬説明書による退院指導
  • 病棟スタッフ(医師・看護師など)への 医薬品情報の提供
  • 症例検討会の実施
  • TDM(Therapeutic Drug Monitoring)業務
  • 感染制御、栄養サポート、がん化学療法、褥瘡対策、緩和ケア、心臓リハビリ、生活習慣病・糖尿病教室、ICLSなどのチーム医療への参加
  • 各診療科カンファレンスへの参加
  • 臨床研究

DI(医薬品情報)

医薬品に関する様々な情報を収集し、評価をして、医薬品を適正に使用していただけるように医師、看護師等の医療従事者や患者さんに情報提供をしています。

 

DI(医薬品情報)科は、医薬品に関する様々な情報を収集し、評価をして、医薬品を適正に使用していただけるように医師、看護師等の医療従事者や患者さんに情報提供をしています。
医薬品情報にはいろいろな情報がありますが、その情報を1つ1つ評価して、緊急性のある情報や重要性の高い情報については、迅速に情報提供するよう心がけています。
また、当院では今日の臨床サポートを導入しており、院内採用医薬品の情報についてはどの端末の電子カルテからも情報の閲覧ができるよう整備しています。
さらに、医療従事者向けに電子カルテの医薬品情報に添付文書改訂情報や採用薬情報等、医薬品情報源をUPして最新医薬品情報を提供しています。

電子カルテについては、処方マスターの管理を行っており、また、個々の医薬品について独自の情報提供が必要な場合には、医師が処方オーダを する際にメッセージが表示されるよう設定しています。
また、電子カルテと連携した併用禁忌薬チェックシステムで、一人の患者さんに対して当院にて処方されているすべての薬剤(内服・外用・注射薬)を対象に併用禁忌薬についてチェックしています。

毎月開催される薬事委員会の事務局も行っており、医薬品の院内情報提供開始時の受付から薬事委員会へ申請された際の薬剤ヒアリング、及び薬事委員会にて審議する時に使用する資料の作成・整理、及び薬事委員会後には審議内容の院内への情報提供まで行い、一連の流れに携わっています。 

院内製剤業務

業務内容は主に院内製剤の調製と供給です。 
院内製剤は調剤業務の効率化、迅速化を図るものから、安定性や経済的な問題から市販されていないもの、全く新たな薬剤を調製するものと多種多様です。

業務内容は主に院内製剤の調製と供給です。
院内製剤は調剤業務の効率化、迅速化を図るものから、安定性や経済的な問題から市販されていないもの、全く新たな薬剤を調製するものと多種多様です。
その使用目的に応じて、

  1. 患者さんの治療・診断を目的とするもの
  2. 医療に用いるが、患者さんの治療・診断目的ではないもの
  3. 調剤の準備を目的とするもの

に分けられます。
そこで当院でも日本病院薬剤師会の「院内製剤の調製及び使用に関する指針(Vesion 1.0)」に基づいた院内製剤に基づき、調製と供給を行っています。

私たちは製剤業務を行ううえで、薬剤師としての薬学・物理化学的な専門知識を活かすとともに、個々の技術を磨くことを心懸けています。
また、医師から依頼された新規院内製剤については、参考文献を基に処方内容や調製記録などをよく検討し、『より良い院内製剤』を医療現場に提供しています。

医薬品管理業務

薬剤の供給に付随した業務全般が、経済的・合理的・かつ円滑に行われるよう調整しています。

薬剤の保管管理の適正化

薬剤は保管条件によって品質が変わる場合があり、冷所保存や遮光と言った保管条件が定められています。
また、麻薬、毒薬、劇薬、向精神薬など法律で取り扱い方法が規制されている薬剤もあります。
これらの保管条件を満たし、薬剤の有効性と安全性を確保する必要があります。

混合調製業務

病棟定数在庫

管理指定薬(麻薬・毒薬・向精神薬等)の管理

近年、薬剤の保管管理については、その重要性が指摘されています。
当院では、麻薬・毒薬・向精神薬について管理指定薬として指定し、重点管理しています。
毎日の使用量・在庫量を記録し、盗難や、誤使用などの事故がないよう確認しています。
麻薬金庫は、使用者履歴管理機能付指紋認証薬品保管庫を使用しています。

病棟定数在庫薬の適正化

緊急の使用が必要な薬剤については、病棟に在庫しておく必要があります。
しかし、使用状況を把握した上で、在庫する品目や数量を決めないと、病棟に置かれたまま使用されずに劣化したり、有効期限切れになったりして、廃棄しなければならない薬剤が発生します。
また、薬剤の特性として、まれにしか使用しなくても、緊急に備えて常時病棟に置く必要のある薬剤もあります。

流通問題発生時の対応

最近では、東日本大震災の影響によるいくつかの薬剤の品薄や、インフルエンザ治療薬やワクチンの必要量の確保など、必要な薬剤が何らかの理由で十分な量が手に入らないことがあります。

このような場合には、以下のような処置が考えられます。
  • 正確な在庫量、使用状況、今後の使用見込みの把握。
  • 必要な薬剤を出来るだけ確保する。
  • 他の薬剤に変更できる場合は他剤に変更して頂く。
  • 本当に必要な患者さん(薬剤を投与しなかった場合にリスクの高い患者さん)のみに使用して頂くよう、使用制限をする。

このように、極力、必要なところに必要な薬剤を供給出来るよう対処します。

薬薬連携・薬剤科研修

「医療を受ける者に対し、良質かつ適切な医療を行うよう努めなければならない」とする理念を実現しようとすれば、生涯にわたって研鑽を積むことが大切です。
また病院薬剤師だけでなく薬局薬剤師も生涯研修は必要であり、病院薬剤師会・薬剤師会・日本薬剤師研修センター・各種学会・製薬企業説明会等で実施される生涯研修の場を広く活用することが望まれます。

薬薬連携

近隣の調剤薬局と研修会を開催しています。
また、2015年からさいたま市薬剤師会と薬薬連携を図り、研修会を行っています。

実習生の受入れ

薬学5年生の11週間にわたる実習で、1年に3期2名ずつ実務実習生を受け入れ、指導しています。

薬剤科研修

薬剤科では月に3~4回、昼休みや業務終了後に、薬剤科内で勉強会を行っています。
新規採用薬、医薬品の適正使用、病態と薬剤等、テーマを決めて行います。
また、個々の研鑽として日本医療薬学会年会、日本がん治療学会学術集会、日本緩和医療学会学術大会、日本乳がん学会学術大会、日本病院薬剤師会関東ブロック学術大会、日本薬学会年会等の学会や研修会等の参加も積極的に行われています。

認定薬剤師・専門薬剤師制度

日本病院薬剤師会、薬剤師研修センター、学会等に参加学習し、既定の研修時間に到達するとそれぞれの団体の生涯研修認定薬剤師の資格を取ることができます。
それぞれの領域における申請資格を有し、研修・講習会等を受講し、認定試験に合格することで専門薬剤師・認定薬剤師の認定を申請することができます。


  • 日本薬剤師研修センター認定薬剤師
  • 日本病院薬剤師会生涯研修認定薬剤師
  • 日本病院薬剤師会生涯研修履修認定薬剤師
  • 実務実習認定薬剤師
  • がん専門薬剤師
  • 感染制御専門薬剤師
  • 精神科専門薬剤師
  • 妊婦・授乳婦専門薬剤師
  • HIV感染症専門薬剤師
  • 日本糖尿病療法指導士
  • 漢方薬生薬認定薬剤師

スタッフ紹介

スタッフ 科長補佐 柳川 美津子
係長 野村 淳
主任 福原 大輔、佐野 洋介
薬剤師 他11人
認定薬剤師

埼玉県糖尿病療養指導士 1名

小児薬物療法認定薬剤師 1名

漢方薬・生薬認定薬剤師 1名

スポーツファーマシスト 1名

介護支援専門員 1名

日本栄養士会栄養サポートチーム研修修了者 1名

ICLSコースインストラクター 1名

日本薬剤師研修センター認定実務実習指導薬剤師 2名

日本病院薬剤師会認定指導薬剤師 3名

日本病院薬剤師会生涯研修履修認定薬剤師 3名

日本病院薬剤師会生涯研修認定薬剤師 1名

埼玉県病院薬剤師会生涯研修センター認定薬剤師 3名 

実績

2016年実績

薬剤管理指導 7,432件
退院指導 4,388件

抗癌剤計量調剤

外来 1,437人 ・調整件数 3,331件
入院 725人 ・調整件数 1,446件

実習生受け入れ実績

2017年 6名(明治薬科大学、城西大学)
2016年 4名(東京理科大学、同志社女子大学、日本薬科大学、帝京平成大学)
2015年 2名(日本薬科大学)