リハビリテーション科



概要

  • 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が、主治医の処方のもと、リハビリテーションを行います。
  • 一般病棟にご入院中の患者さんには、発症後・手術後・入院後できるだけ早い段階より、集中的に行って、廃用症候群の発生や進行を予防するとともに、円滑に退院後の生活に移行できるようトレーニングを行います。また、継続してリハビリテーションが必要な患者さんには、回復期リハビリテーション病棟へスムーズに移ることができるように、情報共有や情報発信を行います。
  • 回復期リハビリテーション病棟にご入院中の患者さんには、退院後の生活を見据えた集中的なトレーニングはもちろん、ご家族等への介護・介助指導、自主トレーニング指導を行うとともに、在宅医療・看護、介護保険サービス事業者、行政、地域包括支援センター、障害者相談支援センター等と多職種・多機関との連携を行い、在宅生活や社会復帰への円滑な移行が図れるようにサポートをします。
  • 外来では、循環器内科、整形外科、皮膚科(フットケア外来、リンパ浮腫)、乳腺内分泌外科(リンパ浮腫)に通院中の患者さんを中心に、退院後の自立した生活のサポートや、運動や体調の自己管理、再発の予防などを目的としたリハビリテーションを実施しています。
  • また、当センターは埼玉県より「地域リハビリテーションケア・サポートセンター」に指定されており、地域におけるリハビリテーションをサポートする中核的な役割を果たしています。

施設基準

  • 心大血管リハビリテーション料Ⅰ
  • 脳血管疾患等リハビリテーション料Ⅰ
  • 廃用症候群リハビリテーション料Ⅰ
  • 運動器リハビリテーション料Ⅰ
  • 呼吸器リハビリテーション料Ⅰ
  • がん患者リハビリテーション料
  • 回復期リハビリテーション病棟入院料Ⅱ

スタッフ

理学療法士

33名(常勤)

専門理学療法士 1名(内部障害)
認定理学療法士 10名
(脳卒中 3、運動器 1、循環 2、呼吸 1、代謝 1、地域 1、物理療法 1)

*専門・認定理学療法士についての問い合わせ先:048-626-0011(リハビリテーション科)

作業療法士

14名(常勤)+2名(非常勤)

言語聴覚士

9名(常勤)

合計

56名(2020年4月1日 現在)


設備

心大血管リハビリテーション室

 

晴れた日は富士山や秩父の山々を見ながらエクササイズ

電気刺激装置(IVES・WILMO・GENTLE STIM)

 

モバイル型で多機能な機種を使用し、各職種が適応を考慮してベッドサイド、リハ室と場所を限定せず使用しています。

下肢装具(Gait Solution)

 

入院中の練習用として左右、S,M,Lを種類ごとでご用意して、お身体に近い形態のものを使用いたします。一定期間の使用が見込まれる場合は、医療保険等(一部更生装具)にて作成致します。

リンパ浮腫のケアキット

 

リンパ浮腫講習会修了者が対応致しています。

作業療法・言語聴覚療法で使用する検査キット

 

各高次脳機能障害の状態を把握するためのキットです。

発声機能検査機器

 

音声障害のある方に検査を行う際に使用します。

回復期リハビリテーション病棟の車椅子

 

理学療法士、作業療法士が適合を評価し快適な車椅子を選定しております。レンタル用品のため入院時に清潔で、点検・整備が完了したものをご使用いただけます。

コミュニケーションの練習キット

 

失語症、構音障害などコミュニケーションの練習キットです。その方の症状に合わせて言語聴覚士が選択して練習します。自主練習のメニューにも使用しております。

その他の機器・設備

  • ADL練習装置:トイレや浴槽の高さ・手すりの位置、段差をバーチャルに設定して練習する装置です。
  • 三次元動作分析装置:歩行などの動作を詳細に解析することができます。
  • 多用途筋機能評価運動装置:軽度の麻痺、整形外科疾患・スポーツのけがの後に使用する筋力を評価・トレーニングできる装置です。
  • 表面筋電計:心電図と同様に電極を各筋肉に貼り、筋の活動の程度を詳細に解析できます。
  • トレッドミルと可動式体重免荷装置:体重の一部を支えるとこで平地での歩行トレーニングより楽に行えます。

教育体制

概要


2018年度より新人教育体制を刷新しました。新人を支援する役割として、「サポーター制度」を導入し、継続的に、また総合的に学び続けることができる人材の育成を行っています。幅広い病期(phase)・疾病(disease)に対応できる総合力だけでなく、それぞれの強み(スペシャリティー)を伸ばすことができるような支援を行っていきます。

方針


体系


サポーター制度


新人療法士に対して、一方向的に「指導」を行うのではなく、対話に基づいた学びの支援(サポート)が行われるようにという思いを込めて、サポーター制度を導入しています。新人は入職後3年間の間、基本業務の習得や、臨床場面における教育など、様々な場面においてサポートを受けながら成長していきます。

プログラム


様々なレベル(階層)の研修プログラムを業務時間内に実施しています。座学の集合研修、実技やグループワークなど多様な実施形式での研修を用意し、実践的・臨床的な能力開発の場としています。


業務内容

理学療法(PT:Physical Therapy)


理学療法とは

運動療法や物理療法等の様々な治療的手段を用いて、痛み・筋力の低下・関節の固さ・マヒといったからだの状態の変化や、起き上がる・立つ・歩くといったからだを動かす能力の変化に対して、改善・維持・予防を図ります。

業務の紹介

当センターでは、脳卒中や骨折といった、これまで伝統的に理学療法の対象となってきた疾患だけでなく、循環器疾患(心臓などの病気)や呼吸器疾患(肺などの病気)、糖尿病やがん、リンパ浮腫や子どもの肺炎、足病変(潰瘍、胼胝、変形)など、様々な疾患に対して理学療法が処方されます。

作業療法(OT:Occupational Therapy)


作業療法とは

作業療法の「作業」とは、食事を食べたり、入浴したり、料理を作ったりといった、人の日常に関わる諸活動を意味します。病気やケガなどで障がいを持つと、その人らしい生活が送れなくなります。作業療法では、そういった生活に関する課題に対して様々な練習や環境調整などの支援を行います。

業務の紹介

生活能力の向上も目的に、障がいに対する機能回復練習を行います。併せて、実際の動作練習を行うことで、できる能力の向上を図ります。食事や着替え、トイレといった身の回りの生活行為から、料理や掃除、買い物や趣味活動といった応用的な生活行為まで、その人の状態や目標に合わせて練習を行っていきます。また、その人の回復に合わせて病棟スタッフとの連携を図り、実際の生活場面においてできることが増えていくように支援していきます。

言語聴覚療法(ST:Speech and language Therapy)


言語聴覚療法とは

ことばによるコミュニケーションには、言語、聴覚、発声・発音、認知などの各機能が関係していますが、病気や交通事故、発達上の問題などでこのような機能が損なわれることがあります。言語聴覚士はことばによるコミュニケーションに支援が必要な方に専門的なサービスを提供し、自分らしい生活を構築できるよう支援する専門職です。また、摂食嚥下の問題にも専門的に対応します。

業務の紹介

主に脳疾患によって生じた失語症や構音障害、声の障害によるコミュニケーションの問題に対して、検査の結果に基づき練習目標と方法を立案し、生活において円滑に意思疎通ができるように援助しています。また食事がうまく摂れない、むせてしまう、口からこぼれてしまう、など摂食嚥下の問題に対しても、飲み込みの状態を確認するための嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査を行い、頸部電気刺激療法などの最新の機器も導入しています。またおいしく安全にかつ長くなく食べられることを目標に、摂食嚥下支援チーム(医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、理学・作業療法士)を結成してチーム医療に参加しています。

地域リハビリテーション

地域リハビリテーションとは


日本リハビリテーション病院・施設協会 HP
 https://www.rehakyoh.jp/teigi.html

  • 障がいのある子供や成人・高齢者とその家族が、住み慣れたところで、一生安全に、その人らしくいきいきとした生活ができるよう、保健・医療・福祉・介護及び地域住民を含め生活にかかわるあらゆる人々や機関・組織がリハビリテーションの立場から協力し合って行う活動のすべてを言います。以下に、推進課題を示します。
  1. リハビリテーションサービスの整備と充実
    ①介護予防、障害の発生・進行の予防の推進
    ②急性期・回復期・生活期リハビリテーションの質の向上と切れ目のない体制整備
    ③ライフステージの沿った適切な総合的リハビリテーションサービスの提供
  2. 連携活動の強化とネットワークの構築
    ①医療介護・施設間連携の強化
    ②多職種協働体制の強化
    ③発症からの時期やライフステージに沿った多領域を含むネットワークの構築
  3. リハビリテーションの啓発と地域づくりの支援 ①市民や関係者へのリハビリテーションに関する啓発活動の推進 ②介護予防にかかわる諸活動を通した支え合いづくりの強化 ③地域住民も含めた地域ぐるみの支援体制づくりの推進

地域リハビリテーション・ケアサポートセンター


埼玉県福祉部地域包括ケア課 HP
 https://www.pref.saitama.lg.jp/a0609/chiikihoukatukea/chiiki_reha.html


  1. 県内10か所の地域リハビリテーション・ケアサポートセンターと協力医療機関等の連携により、リハビリテーション専門職の人材育成を強化して市町村の地域ケア会議や介護予防事業等に派遣することで、地域包括ケアシステムの構築を支援します。
  2. 当センターは、さいたま市を担当しています。人口約130万人、高齢者人口約30万人の政令指定都市における地域リハビリテーションの中心的な役割を担っています。介護予防、自立支援(地域ケア会議やケアマンジメント支援)、在宅医療介護連携、認知症施策、生活支援、保健事業との一体的実施などの企画・運営に関与するとともに、市町村や地域包括支援センターからの依頼に対して理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の派遣調整を行っています。

活動実績(2019年度)

※市内協力医療機関・協力介護老人保健施設と当センターからの派遣合算


介護予防サポーター養成講座 108件 241名
介護予防教室・自主グループ支援 568件 768名
地域ケア会議 74件 152名
研修会、講座への講師派遣 53件 104名
合計 803件 1,265名


中央区いきいき百歳体操
自主グループ交流会
(中央区役所内)
西区いきいきサポーター養成講座
(西区役所内)

下記にさいたま市と連携している事業について掲載されております(2021年3月現在)


さいたま市保健福祉局長寿応援部いきいき長寿推進課 HP

IPW(Inter Professional Working))


  • 当センターでは、病棟や診療科の枠を超えて、幅広く専門職、事務職員による協働が行われています。リハビリテーション科も例外なく、患者さんを中心としたチームの一員として、専門性を発揮することを期待されています。
  • カンファレンスへの参加
    病棟ごとに行われている定期的なカンファレンスに参加しています。リハビリテーションを実施している患者さんについての情報を共有し、質の高いケアの提供や、円滑な退院支援に向けたサポートが行われるように協議します。
  • 委員会・多職種チームへの参加
    MACT(モニターアラームコントロール)委員会、RST(呼吸サポートチーム)委員会、褥瘡委員会、NST(栄養サポート)委員会、DST(糖尿病サポートチーム)、緩和ケアチーム、高齢者サポートチーム、摂食嚥下支援チーム。
  • その他
    当センターのDMAT(災害派遣医療チーム)にも理学療法士が加わっており、大規模災害や事故などの現場に急行できるよう、日々訓練を怠りません。

安全管理


  • BLS・ICLS・ISLS
    急変した患者さんへの適切な救命措置が行えるように、新入職員は全てBLS(1次救命措置)の講習を受講しています。また、ICLS(突然の心停止に対する対応とチーム蘇生に関する講習)や、ISLS(神経救急蘇生)も随時受講し、様々な場面で適切な対応が行えるような準備を心掛けています。
  • 科内研修会
    科内の研修プログラムに則り、医療安全に関する研修や、急変場面における対応に関するグループワークなどを、定期的に実施しています。

研究・教育活動


  • 脳卒中に伴う運動失調患者のバランス能力の特徴とその回復過程(多施設共同研究)
  • 脳卒中患者におけるTrunk Impairment Scale日本語版の信頼性と妥当性(多施設共同研究)
  • 急性期脳卒中理学療法の効果検証(多施設共同研究)
  • 日本心血管理学療法学会レジストリー研究 慢性心不全患者のフレイル実態調査(多施設共同研究)
  • 高齢者2型糖尿病における認知症予防のための多因子介入研究(多施設共同研究)
  • 足関節・足趾関節可動域の調査研究(単独)
  • 足病変を有する患者の足の形態と履物に関する調査(単独)
  • 日本理学療法士協会 理学療法士講習会「高齢者の内部障害系理学療法―基礎編」(主催)

実績

算定区分別処方件数割合(2019年度)

一般病棟

回復期リハビリテーション病棟

外来

年度別処方


実施単位数の推移(2011~2019年度)



診療科別処方件数割合(2019年度)

臨床実習

  • 臨床実習受入校(予定含む)
    • 理学療法士
    • 埼玉県立大学、順天堂大学、埼玉医科大学、文京学院大学、目白大学
    • 作業療法士
    • 埼玉県立大学、文京学院大学、目白大学、帝京平成大学
    • 言語聴覚士
    • 国立身体障害者リハビリテーションセンター学院、目白大学、埼玉福祉保育医療専門学校、昭和女子大学

  • 実習生に向けて(よくある質問)
    • Q.
      実習中の服装はどうすればいいでしょうか?
    • A.

      学校指定の実習着(ケーシーなど)を着用するようにお願いします。靴は院内では履き替えて下さい(学校指定のものがなければ、白のスニーカーを着用してください)。上着を持参して頂いても良いですが、院内規定により黒またはグレーのカーディガンに限らせて頂きます。病院に通う際の服装については特に指定はありません。


    • Q.
      実習初日はいつ、どこに行けばいいでしょうか?
    • A.

      病院時間外出入り口から入場し、警備員にリハビリテーション科の実習生である旨を伝えて下さい。リハビリテーション室へ直接向かい、カードキーを受け取ってください。ロッカールームへはスタッフがご案内します。始業時刻は午前8:30ですので、それまでに準備を済ませられるように来院してください。


    • Q.
      実習の行き帰りについて、注意することはありますか?
    • A.

      実習生といえども、通院・入院中の患者さんや家族の方、地域住民のみなさまには、当センターで医療に従事する職員の一人として映ります。行き帰りの電車・バスのなかでの振る舞いや、身だしなみにも十分注意をするようにお願いします。なお、自家用車の利用は認めておりません。自転車で通う場合には、指定の職員用駐車場に駐輪して下さい(初日に場所をお知らせします)


    • Q.
      実習開始前に電話連絡をしたほうが良いでしょうか?
    • A.

      特別な変更がない限り、連絡をして頂く必要はありません。ただし、不明な点がある場合には、遠慮なく電話連絡をして頂いて結構です。